9/30の礼拝での聖歌隊の賛美は,
クレメンス・ノン・パパ(1510/15頃-1555/56):〈サンクトゥス〉(聖なるかな)
というカノンです。
クレメンス・ノン・パパは本名をヤコブ(ス)・クレメンスまたはジャック・クレマンといいますが,当時のローマ教皇であるクレメンス7世(在1523-34)と区別するために「教皇でない(ノン・パパ)クレメンス」と呼ばれます。
ルネサンスの時期にヨーロッパ各地で活躍したいわゆる「フランドル楽派」の1人ですが,よくあるようなイタリアで活躍した記録がないために,その作風にイタリアの要素が反映されていない「北国訛り」と言われ,おおらかに歌うというよりは精緻に組み立てられています。
彼の影響はドイツ語圏に大きかったらしく,特にミュンヘンの宮廷でも活躍したラッスス(ラッソ)が影響を受けたと言われています。
幼少期のことは何もわかっていませんが,現在のオランダ南部のゼーラントのミデルビゥルフ出身かもと言われています。
1544年頃にベルギーのブリゥヘ(ブルージュ)の聖堂で活躍し,その後神聖ローマ帝国皇帝カール5世(在1519-56)の宮廷礼拝堂に仕え,その後は今のオランダのスヘルトーヘンボスやライデンでも活動したようです。
作品としては,15曲の替え歌(パロディ)ミサ曲(ラテン語),約230曲のモテット(ラテン語),80曲のシャンソン(フランス語)やオランダ語の歌があります。
特筆すべきはオランダの流行歌などにオランダ語訳の詩篇の歌詞を乗せた,159曲からなる3声の「詩篇歌集(Souterliedekens)」で,後にアントウェルペン(アントワープ)の有名な楽譜出版社であるスザートも出版しています。
さて,今回の〈サンクトゥス〉は,歌詞はミサ曲にあるものですが,元のイザヤ書にあるようにサンクトゥス(聖なるかな)を3回繰り返すだけのシンプルなものです(実際にはそれを3回繰り返して,3×3で三位一体をさらに強調する予定です)。
音楽としては,「かえるの歌」に見られるような,パートが追いかけて行くカノンです。
ルネサンス期のカノンは,一見簡単なようで,お互いのパートを聞いて不協和音の部分とそれを解決する協和音の部分を意識しながらしっかりハモるのは意外に難しく,音の上がり下がりをしっかり歌うためには案外体力も必要です。
ですので,ルネサンス期のカノンは,実はその時期のポリフォニー曲の良い練習にもなる曲だと思いますし,さすがにクレメンス・ノン・パパと感じる曲でもあります。
楽譜はネットにもありますが,この通りの速さや強弱で歌ってはいませんが,参考までにURLを記します。
http://www.cantatedomino.org/cd/index.shtml?35.txt
この曲を教会で練習していると,まるで天使たちが「聖なるかな」と色んなタイミングで歌い交わしている様に感じます。
願わくは明日の賛美もそのようにして主の栄光が満ちあふれるものとなりますように!(atake)
2012年9月29日土曜日
秋の食事会
2012年9月26日水曜日
新改訳の改訂編集委員会第3日最終日
今日は朝食で,図らずも教会音楽の古楽からゴスペルにいたるまで色んな話を何人かで熱く語り合いました。
米国出身の先生がおられましたので,そちらの生の事情も教えていただきながら,またドイツをよくご存知の方や,私がこれまでゴスペルなどポップス系をやってきて今古楽をメインにしている経緯など。
ある先生が「教会音楽についてこういう突っ込んだ話はなかなかできない」と言っておられたので,良いひと時だったと私も思います。
さて,委員会は午前中のみ。
ただ私は2番目に発表がありました。
色んな提案をさせていただいて,現在の訳語の問題点ややめた方が良いと思われる訳語の話もした中でもちろん他の方から異議なども出されました。
ヘブル語やアラム語でどういう楽器を指していたも問題ですが,その日本語の訳語がどのような意味を持っているか,またそれを回避するために造語されたりなど,先人の聖書翻訳の苦労をも知るひと時でもあり,その考察がもう少し必要かと思いました。
他のお二方のヘブル語関係の発表も大変興味深かったです。
ほぼ2日にわたって朝から晩まで研究発表を聞いて討議して,終わってみれば結構疲れていますが,誰かが言った訳語がそのまま無条件で採用されることがなくて,皆がそれぞれ自分の専門の分野から,色んな視点から意見を出し合って邦訳を練り上げて行くというプロセスがとれることは,ある面しんどいけど本当に良いことだと感じました。
今回出席するには仕事の調整が必要でしたけど,委員会も有益でしたし,久しぶりにお会いする先生方も含めて,お交わりが本当に貴重でした。
笛の練習も昨日のように,朝食後に少し森をバックに,空を見上げながらできました。
背後でお祈りお励まし下さった皆さまに感謝します!
引き続き,より良い邦訳聖書に改訂できるよう,お祈りやご支援をお願いできれば幸いです。(atake)
2012年9月25日火曜日
新改訳の改訂編集委員会第2日
2日目は,午前3時間,午後3時間,夜2時間,計8人の報告(発表)を聞きました。
コメントは言ったり言わなかったりです。
一応専門のヘブル語については「萌える」のでコメントも積極的にできます(笑)。
でもギリシア語に関する報告も興味深いものでした。
ギリシア語からの翻訳でも,種類は違うけどヘブル語からの翻訳でも本質的には似たような問題があることを認識しました。
どちらにしても,翻訳のサンプルや問題になっていることをリストアップしないといけないです。
明日は発表です。お祈り下さい!
ただ,ずっと座って聞いてるかご飯を食べてるかコーヒーを飲んでいるかのどれかで,太ること必至ですので,割とゆったりある食事時間の空き時間に散歩に行ってきました。
演奏活動もしているリコーダーも1本持参して,近くにある森の中で少し練習しました。
コメントは言ったり言わなかったりです。
一応専門のヘブル語については「萌える」のでコメントも積極的にできます(笑)。
でもギリシア語に関する報告も興味深いものでした。
ギリシア語からの翻訳でも,種類は違うけどヘブル語からの翻訳でも本質的には似たような問題があることを認識しました。
どちらにしても,翻訳のサンプルや問題になっていることをリストアップしないといけないです。
明日は発表です。お祈り下さい!
ただ,ずっと座って聞いてるかご飯を食べてるかコーヒーを飲んでいるかのどれかで,太ること必至ですので,割とゆったりある食事時間の空き時間に散歩に行ってきました。
演奏活動もしているリコーダーも1本持参して,近くにある森の中で少し練習しました。
新改訳の改訂編集委員会第1日
24日から26日まで,新改訳の改訂のための編集委員会というのに出席しています。
久しぶりに内田先生にもお会いしました(門谷先生も来ておられます)。
TCUの先生方も多いので,学生たちがお世話になっているお礼を伝えました。
会議は,編集委員の他私たち翻訳改訂委員が今回は4名参加して,総勢25名です。
ギリシア語や私のようなヘブル語の専門家の他,日本語の文体について研究されている方も参加しておられます。
その日本語の専門の方の発表はやはり視点と方法論が違うので,とても刺激的で参考になります。
24日は午後から夜まで,25日は朝から夜まで,26日は午前中と研究発表と,長い長い質疑応答(笑)が続いています。
ずっと座っているので座力が必要なのと,あとは食べるばかりなので運動しませんので太るのが心配です(苦笑)。
私は最終日の午前中に発表です。
この日本語聖書翻訳の働きのために,また私の発表のためにお祈り下さい!(atake)
2012年9月18日火曜日
2012 第三回 ゴスペル コンサート
2012.9月17日(祝・月) 近江教会では、コンサートが行われました。赤ちゃんも入れると、120名を超える参加者となりました! 近江クワイヤー以外に、JNU(ジョイフル ノイズ 宇治)と今回初出演のVOG(ボイス オブ グレイス)も参加してくださり、バラエティーに富んだすばらしい時間となりました。
アンケートより
・神様への心の賛美、こころに響きました!
・大変元気をもらいました!
・連休の最後、熱気いっぱい、ワクワクいっぱい、
感動をありがとうございました!
・ゴスペルのすばらしさに圧倒されました。
・音楽を通して神様の偉大さを感じた。
迫力! 力強い歌声! パワーをもらった! 楽しかったー!多数のご意見を、ありがとうございました♪
始まる前です。リラックスしてますね♪ |
「愛するうるわしいイエス」賛美中♪ |
宇治エンジェルス「なんという愛でしょう」 十字架と復活のメッセージの後、聞きました。 |
福原タカヨシ「翼のない鳥」 本格派ポップな歌声の福原さん! 一同、感動! |
山本真一郎「この人を見よ」 新曲を披露。会衆も一緒に歌いました! |
・神様への心の賛美、こころに響きました!
・大変元気をもらいました!
・連休の最後、熱気いっぱい、ワクワクいっぱい、
感動をありがとうございました!
・ゴスペルのすばらしさに圧倒されました。
・音楽を通して神様の偉大さを感じた。
迫力! 力強い歌声! パワーをもらった! 楽しかったー!多数のご意見を、ありがとうございました♪
2012年9月16日日曜日
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